踏みだすべき一歩 ヒーローを読む

 

つい先日、甥っ子君が「鬼滅の刃」を教えてくれて。

新しもの好きの叔母としては見ないわけにはいきません。

 

さっそく小学生に大人気だというヒーローをチェックしました。

なるほど、今「求められる強さ」とはこういう感じか!

 

そういうわけで今日は。

ものすごく久しぶりにアニメを見た叔母の。

ヒーロー推しにおつきあいを。

 
 
 

まず、押しも押されぬヒーローとして外せない。

ウルトラマン。

 

怖い怪獣から守ってくれるこの方、知らない人はいないと思います。

「ウルトラマンが来たからもう大丈夫!」

あの瞬間の安心感、安堵感は。

もはや信頼関係と呼んでいいレベル。

 

あわてずひるまず決して敵に背中を見せない。

敵を倒す以外の余計な出しゃばり方もしない。

無口なところも大好きです。

ダントツの好感度No,1ヒーロー。

 

善と悪とが見た目でわかりやすすぎる問題もあるけど、けっして子どもをバカにしているわけではない。ブレない勧善懲悪物語のヒーローは、実際わかりにくい世界ってものを都合よくシンプルにして見せてくれる。

 
 
 

そして。

世界的人気、ドラゴン・ボールの悟空。

 

邪気が無くポジティブで弱音を吐かない。

バブル期から崩壊以降を駆け抜けたヒーローでした。

 

愛されキャラ悟空が「みんなオラに元気をわけてくれー」と叫ぶ必殺技、元気玉。

道端の草や太陽から再生可能エネルギーのように集まる力。

 

より多くの賛同を集めるだけ力も強大化するというポピュリズム的な技に。

当時は若干、「カメハメ波を凌駕する技が・・・それ?」ってなったけど。

いや悟空に問題があるのではない。

時代がそうさせたんだと理解してます。

だってその時もう泡は弾けてたから。

普遍なんてどこにも無いかもと誰もが思いはじめてて、そういう救いが必要な時でした。

 
 
 

そして応援したくなるのは。

スパイダーマン。

 

ピーター・パーカー、もう3代目か4代目くらい?

等身大の庶民派ヒーロー。

悪に立ち向かうっていうよりは。

内なる自分と戦って自分に勝つヒーロー。

 

最近はアベンジャーズとの境目がわからない感じになってきてるけど。

でも、思春期ヒーロー成長記としては期待を裏切らない。

ティーンエイジャーが日常と非日常を行ったり来たりしながら、リアルを紡いで少しずつ大人になっていく。日本的な他者主体でなく、あくまで自分主体のヒーロー。そこがスパイダーマンの良さだと思います。

 
 
 

そして。ほんとにごく最近みた。

鬼滅の刃。

 

血潮の描写多かったりとか。

「生殺与奪の権」とか「笑止千万」とか「猪突猛進」とか。

よくわからない言語が出てきて(↑日本語なの?)、「!」とか「?」とかなるけど見てれば慣れます。兄妹文化を知らなくても大丈夫。見てればわかります。

 

ヒーロー役は3人の子どもたち。

ルール破りの子、臆病で泣き虫な子、力で主張しないと気の済まない子。

 

みんないわゆる「KY」なんですけど。

でも誰かに気に入られるためであるとか、いい子と思われるためであるとか、そこに自分を合わせてくことはしない。ルール破りと言ってもアンネフランクを匿うのと同じようなルール破りなわけで。

 

つまり。

空気は読めないけど自分は読める。

だから嘘のない友情で結ばれてく。

そういう強さが軽快に描かれていて、それが現代のヒーローとして子どもたちにウケるポイントなのかもしれません。

 

主人公が敵である鬼に向かって「申し訳ないけど。申し訳ないけど。」って何度もつぶやくシーンがあります。そういうのウルトラマンでは絶対にない。

 

子どもは未熟な存在であって理解力も共感力も低いから難解な物語を読み取れないと思いますか?違います。

 

社会に適応するため、人は様々な未消化物に蓋をしたり、感情のラベルをこっそり張り替えたりする。そうやって「大人みたいなもの」になっていく。

 

でも子どもには。

まだ適応し切っていないからこそ持ち合わせている、感じ取れるセンシティブがある。

そういうセンシティブがうまく取り入れられているからこその人気なのであり、今の時代に求められる強さなのかもしれません。

 

自分の感じ方を置いてきぼりのまま。

大人の求める「大人みたいなもの」に右ならえさせられて大きくなってしまうと。

お腹の底に強迫観念やら不安やらを溜め込んで蓋をしたまま、「嫌われたくないから本当の気持ちを隠す」「人に何ていわれるか常に考えながら行動を選ぶ」「いい人に見えるよう必死にふるまう」。悪くすると、「その居心地の悪さを他人に肩代わりさせる」ようになってしまうんじゃないかと思います。

そうでありながら、本人ですらそれと気づかずにいる大人が多いのが現代のひとつの現実。

そしてこのヒーロー物語では、そういうものの存在を「鬼」として描いています。

だから鬼、怖いだけじゃなく、なんか悲しい背景がありそうで可哀そうなんですよね。

 

子どもたちが感じてる繊細なモヤモヤを吹き飛ばすヒーローに興味のあるかたはぜひ。

たまには童心にかえってみるのもいいものです。

 
 
 

さて前置きが長くなりました。

ここまでテレビやスクリーンのヒーローばかり推してきましたが。

 

この叔母の最新ヒーローはね。

高座のヒーロー。

春風亭一之輔さん。

 

http://www.ichinosuke-en.com/

 

鈴本の4月下席の予定が流れてしまったとかで、そういった状況下、YouTubeで10日間落語生配信をされるという心意気。

そして。初天神をこんなことにしてしまうなんて、一之輔さん強し。強すぎる。

(笑)

イチ推しです。

 
 
 
 
 
 


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